蒸しづくり・・・からのリハビリ 牡丹類

みずみずしく ふっくらとしたサボテン牡丹
そんな牡丹の中には 
常に 湿度の高い環境で育てられたものもある。
この「蒸しづくり」の牡丹を
我が家のフレームで育てると
時が止まったかのように 成長しない・・・
むしろ みずみずしさは失われ しぼんでしまう。
 
今 我が家に1株だけ そのような状態の青磁牡丹がある。
どうして このような現象が起こるのか?
ず~と疑問でした。
 
農業先進国オランダ
植物生理について書かれた本を読んでいると・・・
にわかに 博士のサボテン アンテナがビンビン反応した。
 
その内容とは・・・
「・・植物を常に高湿度条件下で生育させると、水分の損失を抑えるために
 気孔を閉じる必要がなくなる。そのような植物は、気孔の閉じ方を
 学習していない。その結果、環境ストレス条件下に移しても、気孔を
 閉鎖する反応が起こらない。このような条件で育てたバラは
 品種によって差はあるものの 切り花の花持ちが極端に短くなる ・・・」
 (【オランダ最新研究 環境制御のための植物生理】より抜粋)
 
もしや サボテンの「蒸しづくり」にも あてはまるのではないか!?
長年の蒸しづくりによって 気孔の閉じ方を忘れたサボテン
通常は気孔を閉じるであろう乾燥時も 閉じることができず 気孔は全開!
ちょっとした乾燥ストレスに遭遇しただけで 開きっぱなしの気孔から
体内の水分は失われ 球体は カチコチ状態に・・・
気孔は孔辺細胞と呼ばれる細胞などで できている。
蒸しづくりは 細胞レベルの異常を引き起こしているのか❗
 
目に見えないことを あれこれと考え 
仮説を立てては 立証できぬまま 
なんとなく自分で納得してしまう・・・博士の得意技
 
「気孔は あけっぱなしではダメ!
 乾燥しているときは きちんと気孔を とじるんだよ」
 
カチコチの青磁牡丹に やさしく語りかける 博士であった・・・
 
写真は、
蒸しづくりハウス出身 竜角牡丹(直径11cm 実生株)
イメージ 1
 
我が家に来て・・・7年。
 
サボテン初心者だったこともあり
購入したときの みずみずしく ふくよかな竜角牡丹の面影は 
あっという間に失われ カチコチに固まってしまった・・・
 
ようやく 
2年程前から つぎつぎと葉(イボ)が現れて
サイズアップしながら 少しずつイキイキとした顔になってきた。
 
きっと カチコチに固まっていたときも
人知れず 必死になって気孔を閉じるリハビリをしていたのだろう・・・
そんなふうに考えると・・・
なんだか熱いものが博士の胸に こみあげてきた
 
復活のメカニズムは どうであれ
枯れず腐らず 我が家の環境に なじんでくれた!
『痛みに耐えて よくがんばったー