牡丹玉 インキン

朝の通勤バス

だいたい すわる席も 決まっている。

博士の前の席に 座るのは

きまって こぶとりの中年サラリーマン

いつも 大きなリュックを 背負って バスに乗り込み

ドスンと すわるので

後ろの席で 油断していると

着席の衝撃で 博士の両ヒザを やられかねない。

この いわゆる 危険なサラリーマンが 

あるとき

何かの ひょうしに リュックの なかみが 散乱し

あわてている姿を 目撃

リュックから 出てきたものが なんと!

大きな インキン

インキンと言っても インキンタムシでは 無く

仏具の 印金

お坊さんの 携帯用のカネ

チーン と鳴らす カネです。

博士の実家は お寺で 

住職(父親)が よく持ち歩いていたので なじみがある。

ただ

この危険なサラリーマンが 

まさか インキンを 持ち歩いているハズがない。

博士の 見まちがいなんじゃが・・・

そのできごと以来

『危険なサラリーマン』から 『インキンのサラリーマン』に

自動的に イメージチェンジ しました。

写真は

牡丹玉 実生株

『牡丹玉』の名で購入したものの

翠晃冠との交配種じゃあ なかろうか?

ただ

独特の色彩で 四季折々の表情がある。

ハデさは 無いが

何かと 気になる サボテンです。